2015年熊谷市で小学生を含む男女6人が殺害され、逮捕されたペルー人の男が強盗殺人などの罪に問われている裁判で、12月5日、東京高裁は一審さいたま地裁の死刑判決を破棄し、無期懲役を言い渡しました。これまでの全ての裁判を傍聴してきた遺族の男性がテレ玉の取材に応じ、現在の心境を語りました。
「何をしたら良いかいまだに分からない」と話す加藤さん事件で妻・美和子さんと長女・美咲さん、次女の春花さんが犠牲になりました。
加藤さんの家族を含む6人を殺害したとして強盗殺人などの罪に問われているナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタン被告(34)。
これまでの公判で弁護側は「統合失調症の影響で被告は、心神喪失の状態だった」と改めて無罪を主張。これに対し検察側は、「殺害を実行する場面では、犯罪という認識があった」と指摘し、控訴棄却を求めていました。
5日の公判で東京高裁の大熊一之裁判長は、「住居への侵入が妄想上での追跡者から身を隠すための行動であり、被害者に対して誤った意味づけをして追跡者とみなし殺害行為に及んだ疑いが十分に残る」と指摘しました。
その上で、「犯行当時、統合失調症のため心神耗弱の状態にあった」として一審のさいたま地裁の死刑判決を破棄し、ナカダ被告に対し、無期懲役を言い渡しました。
被害者参加制度を利用し、一審のさいたま地裁から控訴審まで全ての裁判を傍聴してきた加藤さん。
被告の心神耗弱を認め、減刑した控訴審の判決は納得できない、この判決では家族に報告できないー。
判決から一週間あまり、加藤さんは、「今回の判決で、判決の内容と、減刑した事が結びついていないという事を一般の方にも知って貰いたい。
そして、改めて一番重い罪を科して貰いたい」と現在の心中を語りました。
テレ玉
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース